ちまちま織り工房

織ることが好きです。草木で染めること、羊毛を紡ぐこと、縫うこと、編むこと、作ることいろいろを楽しんでいます。

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いい年をして、「父に褒められた」ことを書くのもいかがなものかとは、思いましたが(苦笑)。
でもうれしいものはうれしいので、書きます。


毎回必ず、というわけではないのですが、作品を仕上げるたびに、母に見せるのが恒例になっています。
この前の赤のグレンチェックのマフラーは、
「今年一作目だよ♪」
と、お披露目したら、
「それ私が欲しい♪♪」
ということになったわけでして。


その時に、まだ見せていない作品がいくつもあることがわかり、よいしょっと持って行ったのです。


大判ショール リップス織り


上↑の2つ以外にも、あれこれ見せました。
母と私は、居間で作品を広げて、ショールを羽織ったり、マフラーを巻いたり。
その様子を見るともなしに見ていた父が、ふいに口にした言葉が、
「おまえ、腕を上げたなあ」
…うれしかった。


父は、あんまり人を褒めない人です。
なかなかやり手の営業マンだったので、仕事では、そういうトークはきっとできるのでしょうけど。
プライベートとなると、口が重くて、お上手が言えなくて、不器用な、昔堅気の、照れ屋のおじさん。
でも手仕事に対する評価は、ちょっと…きびしい。甘くない。


もともと、表具屋の息子で、職人肌なところがあるのです。
昔は、年賀状の図柄(干支)と文字を版画にして、毎年自分で刷ってました。
それも多色刷りで。
図柄を描いて、何枚もトレーシングペーパーに手で描き写して、版木に貼り付けて。
色数の分だけ、版木を、一枚一枚手で彫って。
本刷りの前に、図柄のずれがないか、彫り間違いはないか、確認するために何回も試し刷りをして。


毎年、11月ごろからその準備が始まり、12月に入ると、印刷の手伝いをするのが年中行事でした。
子どもの頃は、ほんとにいやだったなー(苦笑)。
父が刷った葉書を、インクに触らないように、他の葉書に色がつかないように、部屋に並べて、乾かすこと。
乾いたことを確認して、また集めること。
それが、私たち子どもの仕事。
色数が多い年は、ああ、あの作業を何回するんだろう…と、ちょっと憂鬱でした。


でも、面倒で大変な作業ではあったけれど、子ども心にも、そうやって作られる父の年賀状は自慢でした。
お正月にたくさんの年賀状が届いたけれど、父の作るような年賀状は一枚もなかったから。
うちのお父さんはすごいんだぞ、と、誇らしかったものです。
小学校の図画工作の時間で、版画を習いますよね。
でも誰よりも最初に、「彫刻刀」と「ばれん」の使い方を私に教えてくれたのは、父でした。


手作りを大事にするけれども、ひけらかさない。
手作りだからといって、もてはやしたりしない。だって、手作りすることは、当たり前のことだから。
時間をかけて手作りしたものでも、出来が良くなければはっきり言う。
時間をかけたから、手作りだから、そんな理由で、えこひいきの特別評価なんか、絶対しない。
それが、食事でも、マフラーでも、版画でも。


そんな父が、ぽつんと一言、私の作品を褒めてくれた時。
私はほんとうに、ちょっと涙ぐみそうになるくらい、うれしかったのです。
ああ、やっと、父がいいなあ、と思ってくれるものを、作れるところまで来たのだなあ、と。
これからなんだなあ、と。


リップスのランナー、お教室で、サンプルとして織ったものなのですが、父がとても気に入りまして。
実家の玄関のげた箱の上で、使ってもらえることになりました。
練習用のサンプルだから、もっといいのを織るよ、と言ったんですけど(笑)。
これでいい、ですって。
くすぐったいような気分です。








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コメント

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Re:

あたたかいコメントをありがとうございます。
気持ちがほっこりしました。
寒い季節は気が滅入りますが、家の中の手仕事には最適です(笑)。
これからもぼちぼち作っていきます。
どうぞよろしくお願いします。

よかったですねぇ。なんだかこちらも嬉しくなるような日記でした。お父様の模範を見てきたから、じぇんねさんはご自分の作られるものに厳しいのかなと思いました。

「手作りを大事にするけどひけらかさない、手作りすることは当たり前のこと」

私もこんな姿勢を保ちたいなと思っています。昔の主婦のように、家事の一部として手作りをしたい。でも、それをしないと暮らせないわけではない時代に生まれたことを感謝しながら楽しんで。

年賀状いただいてたのにお礼がまだですみません!今日中に出しま~す!

Re: すぎもとさん

すぎもとさん、こんにちは。
見てくださって、ありがとございます。
母は、「ま、いっか♪」の人ですが、対照的に、父は、凝り症というか…こだわりが強い人でして。
まさに、職人気質の頑固者。

そこまで深く影響されているわけではないと思いますが、父の気質は受け継いでいますね。
それは、幸せなことだなあと思います。
杉本さんとご縁がいただけたのも、幸せだと思ってます!
本年も、どうぞよろしくお願いします。

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じぇんね

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織りや紡ぎ、草木染、時々は編み物なんかもしながら、ちまちまっとした暮らしを楽しんでいます。

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