ちまちま織り工房

織ることが好きです。草木で染めること、羊毛を紡ぐこと、縫うこと、編むこと、作ることいろいろを楽しんでいます。

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『スウェーデン織 技法と作品』


…を、買いました。
なんちゃって、うそです、うそ。ごめんなさーい(笑)。
図書館から、借りました。えへへ。
各所で、「この本はすごい!」的な話を聞いていたので、かなり楽しみにしていました。


というわけで、今回は、山梨幹子・著『スウェーデン織 技法と作品』のレポートです。


たいへん興味深く、また、おもしろかったです!
1979年(昭和54年)発行なので、さすがに作品は、うーん昭和レトロ、って感じがしましたが…。
それも、新鮮だったりして。
北欧テイストあふれる伝統模様などは、やはり見惚れてしまいます。
堪能しました。


作品が107点(カラーグラビア88ページ)。
基本織法28種のカラー写真と、解説と、簡単な作り方付き。
全200ページの、すごいわーおなかいっぱいだわー…、な本です。


スウェーデンの織りの28種の技法の用語の日本語訳(ていうか説明)は、とてもありがたかったです。
ちっちゃいことなんですけど、
Liksidig kypert(リキシティグ・シーペット)=2/2twill
Oliksidig kypert(オリキシティグ・シーペット)=1/3twill
とかね。
「シーペット」が綾織りだとはわかってたけど、どこまでを指すのか、ずっと疑問に思ってたんですよね。
謎が解けて、すっきりしました。
Swedish-Englishの一般的な辞書では、織り用語まではさすがにカバーしてくれないんです(涙)。


スウェーデン語の織りの本


こういう本が、今まで以上に楽しく読めそう♪


その他もろもろ、今まで謎だった数々がわかって、実に勉強になりました。
リヤ織りは、ノッティングなんじゃないかとずーっと思っていたけど、どうやらそれっぽい、とか。
「ドレル」とは言うけれど、ハーフドレル、ダールドレル、ヤムズランズドレルの違いって何、とか。
おもしろかったです。
でも買わないけど(笑)。


ていうか、買えない…。
超レア本なので、市場にまず出てこないので、価格が高騰しているんです。
私がネット検索した限りで、最低価格14000円程度~最高価格27000円程度。
…まじ?…って、思いました。
32年前の出版当時で、定価6000円ですから、それとプレミアを考えたらそうなるんでしょうけど。
そこまで出して買わなくてもいいかな~、というのが、私の正直な思いです。


負け惜しみもありますけどね(苦笑)。
買えないよ、そんな高い本!!(泣!!!)


真面目な話、32年前と2011年現在では、入手できる情報量が違いますしね。
原書で読む覚悟さえあれば、この本がなくても何とかなるかなって思います。
ネットでも、かなりの情報があふれています。
スウェーデン、フィンランド、イングランド、スコットランド、エストニアなど、本場で学ぶ方も増えました。
その方々から、学ぶこともできます。
東京だけじゃなくて、仙台、そしてここ名古屋にも、北欧の織りを学んで教室を開いている方がみえます。


書籍も、日本語にこだわらなければ、待てばかなり確実に入手できます。
…で、私の本棚には、スウェーデン語の織りの本が20冊以上、英語はそれ以上は絶対ある…。
読めるのか!
…ま、そこはそれ、必死の努力というやつで、わかった気分になるのが精一杯…。
現実は、きびしい。


話はそれましたが、32年が過ぎて、かくも状況が変わり、出版不況は深くなるばかり。
この状況下では、復刊を求めるのは現実的じゃないかな、とあきらめ気分もあります。
でも、復刊ドットコムで、復刊リクエスト投票をしましたけど(笑)。
貴重な資料を、ありえないプレミア価格で奪い合うより、図書館の蔵書をみんなで共有することの方がいいかも。
そんなふうに、なんかいろいろ考えちゃいました。


本の内容については、一読の価値、あり。
興味をお持ちのみなさん、地元の図書館の蔵書を検索してみてください。
ちなみに、愛知県図書館には、ありませんでした。
でも、名古屋市図書館には、あります。
現在ただいまは、じぇんねが借りております。でも、来週中には返しますから!
名残惜しいな~。みなさん、貴重な財産です、みんなで大切に読みましょう。


褒めっぱなしでもつまらないので、「ここが物足りない!」も、挙げてみます。


・本のレシピ通り(or色違い)に作るならいいけど、ここを出発点にオリジナルを作るにはヒントが少ない。
・タイアップが、作品によってかなりまちまち。踏み木に複数枚の綜絖を結び付ける場合もあれば、綜絖を1枚ずつしか結ばないで、2本同時に踏めという指示もあって驚いた。要確認。
・自分で組織図を起こさないと、イメージしにくい。
・他の著書に織り方は書いてあるから、そっちを参照とか書いてある(←これはびっくりした)。
・技法によっては「経糸は綿糸か麻を使う」と断定しているが、その理由づけなどが、全く不明。
・4枚綜絖(まで)の技法しか、掲載されていない。
・日本ではあまり普及していない、回転式整経台の整経方法しか掲載がない(←おもしろかったけど)。
 

だから、「もっとちゃんと知りたい!」と思って、お教室や学校に通う動機づけになるかも。
え、もしかして、それがねらい?(笑)


まあ、それにしても。
1970年代~80年代って、おそらく日本の手仕事業界にとっては、転換期だったのではないでしょうか。
母の若い頃の写真を見て、この服いいね、って言うと、
「それ、おばあさん(=母の母)が作ってくれた。私の時代は、みんなそうだった」
と、答えます。
(母自身も、洋裁学校に通っていたそうですが、本人いわく「宿題は全部おばあさんにやってもらってた(!)し、掃除当番をしに行ってたみたいなもの。あの時代は、みんなが行くから洋裁学校に行ってたの」うーむ…。)
既製品を買うよりも、家のミシンで主婦が作る方が安上がりだった時代なんですよね。


でも、私くらいの世代から、一気に状況は変化したのではないでしょうか(←トシがバレる…汗)。
私もやはり、祖母の手作りの服、機械編みの内職をしていた親戚の作ってくれたセーターを着ていました。
それが、3歳下の弟は、ほとんどそれがないのです。
安い既製品が出回り、経済成長とともに人件費も上がり、手作りでは収支が合わなくなった時期なのでは…。
一方で、経済成長とともに、専業主婦に余暇が出来て、趣味としての「手芸」が活発化して。
でも、やがて、女性の社会進出とともに専業主婦も減って、そこも行き詰る…。


山梨幹子さんの著作が出た時期を見ると、ちょうどそんな時代の狭間だったのではないかと思えてなりません。
出版社も勢いがあって、新しいものをどんどん出した。
ある意味、冒険の時代であり、先駆者をたたえる時代であったのでしょう。
すごい、エネルギッシュ。


でも、パワーを放出して、おしまい!じゃなくて。
それを、広く広く継承していくこともまた、すごくすごく大切だと思うんですよねー。
そのためには、やっぱりデジタルじゃなくて、アナログの本って大事だと思うんですけどー。
電子書籍はもういいから、紙の本、いっぱい出してくださいよー。
適正価格だったら、ちゃんと買いますから~…。







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じぇんね

Author:じぇんね
織りや紡ぎ、草木染、時々は編み物なんかもしながら、ちまちまっとした暮らしを楽しんでいます。

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